スキルス胃がんだったとは!

夫がスキルス胃がんステージ4の告知を受けてからのこと

ネパールカレー健康法

前回の胃カメラ検査をした17年12月以降にいつのまにかやめてしまった健康法のひとつは食生活だった。去年の夏から夫は家ではモロヘイヤ玄米パスタを、外ではネパールカレーと大麦のロティを食べ続けていた。

 

がんの餌になる糖質をなるべく減らす、とくに小麦を避ける食生活を組み立てるのはなかなか難しかった。炭水化物抜きとは要するにつまみ系なので居酒屋メニューを考えればいい。わたしはこれまでご飯やパン、パスタなど炭水化物を中心に献立を考えてきたので、糖尿病対策として出されている糖質制限メニューなども見たり、ご飯をオートミール粥に置き換えてみたりしながら試行錯誤を繰り返した。

 

カレーの香辛料、とくにウコンが免疫を上げるというので夫はカレーを食べたがった。カレールーに含まれる糖質や小麦のこと、またカレーに添える少なからぬライスのことを考えると不安もあった。不安になると料理が作れなくなる。そこで責任を丸投げすべく外でカレー屋を転々としていた。そんなある日、ネパールカレーの店を見つけた。

 

この店では小麦のナンのほかに大麦のロティを出していた。ロティはナンほどふわふわしておらず、そのせいか食べても不思議と苦しくないと夫は喜んだ。またネパールカレーはビーガン向けの野菜カレーも充実している。オメガ6を減らし、オメガ3を含む魚肉や鹿肉を中心に肉も減らしていこうとしていたのでこれもうれしかった。

 

店にはロティで作ったカティカバブというチキンロールもあった。そこで昼にカティカバブ、夜はビーガンカレーとロティを食べるという贅沢な日々が続いた。何にお金がかかったかってこの外食三昧にいちばんお金がかかったと思う。

 

その甲斐あってか、夫は食事が楽になっていった。食べている間だけでなく、食べ終えた後が違う。うどんやちゃんぽんなど小麦を取った後はガスが発生するらしくお腹が張り、げっぷが止まらなったり下腹部が痛くなったりしていた。モロヘイヤ玄米パスタやロティではそれがない。

 

わたしはご飯とみそ汁におかずという定食系が好きで、正直連日連夜のネパールカレーはきつかった。財布の中身も気になった。不安で渋い顔をしていたと思うし、わたしだけ家で別のものを食べることもあった。

 

そんなわけでもう心配ない、まさかの誤診だったかとさえいわれはじめた去年の暮れから、徐々にカレー屋へいく機会は減った。モロヘイヤ玄米パスタもめっきり食卓に上がらなくなった。夫は糖質制限をやめる宣言を出し、パンに麺、コンビニスイーツやカフェデザートを食べはじめた。そしてがんが進行しているという診断を受けた。

 

わたしたちはネパールカレー屋へ戻ることにした。家ではモロヘイヤ玄米パスタとオートミールを食べている。鹿児島やくにく屋に鹿肉を注文し、ツナ系のカツオの缶詰を料理している。

 

これでどれほどの変化があるかはわからない。わかっているのはそうした食生活をしていた10ヵ月は何の薬も投与せず、がんの進行は検査にあらわれなかったということだ。*1

 

幸いもちおはネパールカレーが好きで、連日連夜ネパールカレーで何の不満もない。またネパール人のおいちゃんたちは太客が店に戻ってきたことを喜んでいると思う。がんばれネパール。現場からは以上です。

 


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