2017-01-01から1年間の記事一覧
深夜に7イレブンで石垣の塩厚切りポテトを買ってきて食べている。今日はカップ麺が食べたいといって、やはり7イレブンの鰹・昆布のだし天ぷらそばを食べていた。いいのか。「でもここで止めて後々悔いが残っては」と生暖かく見守るわたし。この手でなんでも…
血液検査の結果がよかったようで、 今日で退院。CTは造影剤で腎臓に負担をかけたくないと延期してもらったそうだ。医師はいずれにせよなるべく早めに経過を見るべきだといったが、CT検査をしたところでよくなるわけではない。ダメージに追い打ちをかけるよう…
仕事の時間を一日に二度も間違えた。幸いあるはずだと思った仕事がなかったという待ちぼうけで済んだが、この二年、逆の間違いも何度かやったので怖い。病院へ向かう道も間違え、ようやく病室にたどり着くともちおはベッドにいなかった。 もちおは入浴を済ま…
微熱があるらしく、ぐったりしている。全身浮腫んで体重が5キロも増えた。腎臓の負担を減らすためにぶっ続けで水を点滴し続けているが、排尿が上手くいかない。通じもない。利尿剤に加えて緩下剤が出ることになった。 頬もお尻もふっくらしており、熱がある…
「気分が悪くて昼ご飯も入らず、動けない」というLINEが午後に入る。「シスプラチンの副作用は翌日の方がひどいのかも」。 わたしは午後からの仕事を大急ぎで済ませようと仕事場へ向かった。仕事部屋に風を通し、お茶を淹れようと湯を沸かしながら、ふと嫌な…
夕方からと言われていた化学療法の点滴が昼前にはじまったというLINEが入る。 化学療法がはじまると味覚も変わるし吐き気も出るので、「食事のあとにしてくれたらいいのに」と思う。些細なことだけれど、もやもやとした不信感が募る。 一昨日からわたしは膀…
「俺、しあわせなんだよね」ともちおがあるときしみじみ言った。 暗い顔でイライラすることが増えていたのでちょっと驚いた。 「ほんと、しあわせ。 はてこさんとこうしてずっと一緒にいられるし いやな仕事はしなくていいし」 ときどき、二人でいることがあ…
10月半ばすぎの入院予定日、大荷物を担いで赴いた病院へ到着してから「ベッドの空きがないので入院は延期してほしい」と言われる。 「今回から薬が変わる、劇薬だ」と聞いたせいで連日の緊張して過ごし、入院が近づくいて、わたしももちおも眠れぬ夜が増えた…
再発したならがん対策に効果はなかったのかというと、そうも言い切れない。いつの間にかやめてしまったことがひとつ増え、ふたつ増えていくうちにいまのようになってしまったからだ。 もちろん何をしても結果は変わらなかったと思う人もいるだろう。とはいえ…
「がんに罹患して得たいいものをキャンサーギフトっていうんだって。蟹の贈り物」 ともちおに聞いた。 蟹がやってきて、もちおが得たものは書斎と書斎で過ごす時間だ。どう使うにも使い勝手が悪く、何より真夏以外は寒くていられないので使わなかった四畳半…
編み物好きな義母が帽子を編んで山ほど送ってくる。 「私にできることはこれしかないと思って、一生懸命帽子を編んどるんよ」 「もちおさんはお義母さんが編み物をしてもとくによくならないので、家事をしてください。そして片付いた部屋の画像を送ってくだ…
10ヵ月の休薬を経て再びTS-1の世話になることになった。 結果的にこれは何の効果も発揮しなかった。夫は高価な薬代と副作用だけをくらった。保険適応で5~6万円の薬を三週間ごとに買うのだ。がん関連で金銭感覚がおかしくなると、高価な健康食品を見ても安い…
「CTで確認できなかったがんが胃カメラで見つかった」と告知された4月の終わりからのことを簡単に書いておく。 5月に入院して内視鏡で検査手術をした。「去年2月に見られたリンパ節への転移が消えていたら、そのまま胃の全切除を受けてはどうか」と内科、外…
春の終わりに書いてから更新が止まっていたけれど、結果的にはこれといった生活の制限もなく普通に暮らしている。 結果的に、というのはその間に検査があり、手術があり、化学療法での試行錯誤がありと心労はひとかたならぬものがあったということなのだけれ…
前回の胃カメラ検査をした17年12月以降にいつのまにかやめてしまった健康法のひとつは食生活だった。去年の夏から夫は家ではモロヘイヤ玄米パスタを、外ではネパールカレーと大麦のロティを食べ続けていた。 がんの餌になる糖質をなるべく減らす、とくに小麦…
がんの進行に対処するため胃切除手術か化学療法の再開か、何らかの治療が必要だと内科のR医師は診断した。外科のT医師は現在の病状なら胃切除手術は可能だと診断した。しかしT医師はR医師と違って「緊急に何としてでも」という調子ではなかった。 「これはあ…
内科のR医師の診察の翌日、わたしたちは外科のT医師の診察を受けた。もともとこの病院を選んだのは胃がんの外科手術に強いという評判を聞いたからだった。 夫は当初最初に検査を依頼したクリニックの紹介で別の病院に入院し、そこで手術を受けることになって…
夫のがんが進行しているという話を受けて、わたしたちは一気に緊急モードに戻った。化学療法を中断して10ヵ月、10回の血液検査と3回のCT、胃カメラ検査を受けてきたけれど、進行しているといわれたのははじめてのことだった。安心しきっていた夫はとくに強い…
昨日は3ヵ月に一度の胃カメラとCT検査、月に一度の血液検査の日。夫の胃がんが進行しているかもしれないという診断を受けた。 重なる時は重なるもので、同日関西の祖母が脳梗塞で倒れたという知らせもあり、わたしは目下の懸念事項だった複数の仕事を終えて…
ご近所さんが咽頭がんで亡くなったことを昨日知った。わたしももちおも落ち込んでいる。 いま私たちは古い分譲団地に住んでいる。団地に住むのははじめてで、引っ越しが決まったときは未知なるご近所づきあいの世界に身構えた。しかし実際住み始めてみると回…
【拡散希望】第二の患者という概念が少しでも多くの方に広まればと思い、1話&2話を試し読み小冊子にしました。 病院の待合室や薬局屋さん、お店や自治体などに置いて下さる方いらっしゃいましたら、画像の宛先までご連絡お願いします https://t.co/YXROK8StT…
もちおが告知を受けた日の深夜。 わたしはもちおが眠った後、リビングでひとり「胃がん 4型」で検索した。4型とはスキルス胃がんと呼ばれる進行がんのことだった。 スキルス胃がんは胃粘膜に浸潤するタイプのガンで、発見が難しく進行が早い、そのため生存率…
告知から5年前、2011年の秋に「ライフプランナーから保険の見積もりを受けてみませんか」という電話がプロバイダー経由でかかってきた。 その年わたしたちは3.11の震災と原発事故を深刻に受け止め、今後の住まいや仕事について長期的な視点で考えなおそうと…
B総合病院へつくともちおが目を丸くして待合室のベンチに座っていた。 「はてこさん、こっち。仕事は?」 「休ませてもらった」 「悪いね」 「そんなこといってる場合か」 「いや、ほんと驚いたばい」 わたしももちおもまだ実感がなく、どこか他人事だった。…
三が日が終わり、仕事はじめがやってきた。 その日もちおは帰りが早く、わたしたちはローカルラジオの番組で紹介されたレストランへいった。ご飯とスープ類にメインのおかずを選び、サラダが取り放題というお店。もちおは相変わらず食が細くて、わたしたちは…
A医師らと別れたあと帰宅してひと眠りした大晦日の夜、一人暮らしをしている母から手料理を用意しているというLINEが入った。母は料理上手なのでいつもなら喜んでいくところだけれど、このときはもちおが二人で過ごしたいというので、断ってファミレスでパフ…
このブログを人気ブログランキングの胃がんカテゴリーに登録した。 このランキングカテゴリーの怖いところは、上位ブログの「生前はお世話になりました」で終わっている率の高さ。わたしはビビりなのでこういうとき迷信的な不安を覚える。ここにリンクして大…
「ガンだって。これから紹介されたB病院へいくから、はてこさん来てくれる?」 もちおは一週間前に知人のA医師のもとで胃カメラを飲み、組織検査を受けていた。 もちおにがんの告知をしたA医師はわたしの父の友人で、もちおが前回A医師にあったのは年末、身…
2016年1月13日に胃がんの告知を受けたと夫のもちおから電話があった。 4年前の2012年2月、もちおは人間ドックで胃のバリウム検査に引っかかり、要再検査の通知を受けていた。同年5月に転居、転職をしたので、移転先で胃カメラの検査を受けようと考えていた。…
このブログのこと これはわたしが「はてこはときどき外に出る」という雑記ブログに書いていた夫とガンの話をまとめるためにはじめたブログです。当時数多くのガン関係ブログを読みましたが、スキルス胃がんについては手術せず抗がん剤を中断して長期的に安定…